「子どもの頃、両親はトウモロコシ、サツマイモ、パパイヤ、ピーナッツを作っていました。自宅用だけで、ほとんど売ったことはありませんでした。年月が経つにつれて、それらの作物があまり育たなくなりました。それで私たちはレモンを植えることにしました。収入が向上し、家族に食料を買えるようになりました。」このようにウィルフレッドさんは話し始めました。
「FHが来る前のこの地域には、保健センターも教会もありませんでした。子どもたちは放っておかれ、大人は単作の農業に専念し、灌漑設備もなく、雨季を待つだけでした。地区には飲料水もなく、道路も整備されておらず、計画もありませんでした。」
ウィルフレッドさん自身も、自分の地域開発に関わっていませんでした。先の言葉のように、この地域の状況に落胆し、この地域に留まりたいとも思っていませんでした。
しかし、FHスタッフが地域と関わるようになってから、彼らの働きかけのおかげで、一家の経済状況は改善していきました。そしてウィルフレッドさんも移住を思いとどまるようになりました。
FHは、地域リーダーや地域に住む人々に向けて、リーダーシップ研修会を開き、地域の年間活動計画をみんなで考えることを提案しました。FHのスタッフは、その集まりでリーダーの素質がある人と出会い、ウィルフレッドさんもその一人でした。ウィルフレッドさんは、自分が立派なリーダーになれると思っていませんでしたが、FHのスタッフは彼をリーダーになるよう励まし、活動への参加を促しました。ウィルフレッドさんの眠っていた資質は、リーダーの一人になるよう勧められてから開花し、今では地域全体が彼をリーダーとして認めています。彼の畑で、テクニカル灌漑システムのプロジェクトを試験的に行っています。承認されれば、今後この地域で実施される予定です。
「もしFHがここにいなかったら、私はリーダーにはなれなかったでしょう」と彼は言います。
他の地域のメンバーも次のように話します。
「ウィルフレッドさんは非常に勤勉で、謙虚で、活動的で、地域の団結を目指しています。ここ数ヶ月で、この地域の灌漑プロジェクト管理のリーダーとなりました。家族も働き者で、団結しています」。
彼の娘、エリアナさんは次のように言います。
「働き者で、団結した家族を持って私はとても幸せです。食べ物にも学校の教材にも不自由を感じることなく、両親からは働くことや夢を持つことを教わっています。大きくなったら医者になって、地域に住む祖父母を助けたいです。」
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