活動ニュース

2022.08.02バングラデシュの女性と早婚

人口の半数以上が貧困レベル以下であるバングラデシュで、多くの子どもを養うのはとても大変です。子どもたち、特に女の子は邪魔者扱いされ、食い口を減らすために結婚させられてきました。しかし、思春期も迎えていない少女が肉体的また精神的に結婚の準備ができているということは決してありません。FH(国際飢餓対策機構)バングラデシュは社会悪であるこの早婚を根絶するために、地域役人を中心に地域の要人や高校の教師、地域リーダーたちを招いて「早婚防止」セミナーを地元の高校で開いたり、子どもや保護者にも早婚の悪影響に関するメッセージを広めています。

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アズマさんと家族に起きた変革

アズマさんは、自分が苦しむのは運命だと思っていました。夫は文化的な習慣に背くことを恐れて、彼女が収入を得るために外で働くのを許してくれませんでした。アズマさんは言います。「私たちの地域では古くて間違った慣習が一番の障害になっていました。食べ物、衣服、教育はすべて女の子より男の子に多く与えられ、女の子は家族に無視されていました。この地域の人たちは女の子の教育に無関心でした。女は主婦になって家にいることになるのに、教育を受けてどうするんだ、とみんな言っていました。早婚が一般的だったのです」。
 食べるものや収入の不足が続いているのに、アズマさんが収入を得る手立てはありませんでした。精神的に疲れ果てて、彼女は隣人や地域から孤立していました。
 地域に全人的な変革をもたらす活動の1 つとして、FHは間違った慣習に挑み、有害な行動を阻止する働きかけをしています。FH バングラデシュは男女双方のリーダーシップチームを作ってトレーニングを行い、地域全体の利益を生み出す有望なリーダーを育成することができました。その結果、アズマさんの住む地域に変革が起こり始めたので
す。
 アズマさんは、様々な女性のグループが地域にあり女性が自信を身につけ、リーダーとして成長していることを知り、興味をそそられて参加することにしました。その結果アズマさんの生活は大きく変わりました。女性グループに加わった彼女は、収入向上を助ける「貯蓄とローン」のグループに入って会計係をまかされ、また地域内のこれらの活動を管理する地域組合の仕事も始めました。

地域の家庭が貧困から脱却すれば

 FH の活動に参加した結果、私は家庭内で安らぎを感じるようになり、家族はとても喜んでいます。」彼女は晴れやかに語ります。「今は近隣の女性たちに様々なことで助言をしたり、グループのリーダーをしています。私は自分に誇りを感じています。これはすべてFH のお陰で、とても感謝しています。」
 アズマさんは家族と地域全体に対して大きな計画を持っています。「家族を経済的に豊かにして強くしたいし、地域もそうなることを夢見ています!地域の家庭全体が貧困から抜け出して子どもたちが学校に行くようになれば、早期結婚のない社会になるでしょう!」

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