活動ニュース

2021.07.27【バングラデシュ活動報告】地域が自らの力で歩み出せる喜び

写真.jpg

ハンガーゼロは、チャイルドサポーター活動を通して2014年1月からバングラデシュ西部のマチュパラ地区で支援活動を開始しました。まもなく支援開始から8年となる今年の12月、マチュパラ地区は「卒業」の時を迎えます。つまりマチュパラ地区への支援は終了となり、地域が自らの力でひとり立ちする大きな一歩を踏み出します。支援活動の終了を目前に、これまで支え続けてくださいました皆様に心から感謝するとともに、改めてマチュパラ地区での活動を振り返りたいと思います。


子どもを取り巻く環境が改善
マチュパラ地区は、現地パートナー国際飢餓対策機構(FH)バングラデシュが活動を開始する以前に、他のNGO団体が3年間地域開発を進めていました。FHバングラデシュがその団体からマチュパラ地区を委ねられたのは2012年7月で、その時すでに30の貯蓄グループが活動をしており、その21グループ内で識字教育が行われていました。
 FHバングラデシュは、この2つの活動を引き継ぎながら、 2013年8月から本格的に包括的な地域開発を開始し、その主な活動の軸として教育、保健、生計向上を推進してきました。子どもたちが地域で健やかに成長できるように、子どもたちを取り巻く家庭と地域の環境を改善し、地域全体が貧困から抜け出せるように家族及び地域を包括的に捉えた地域開発を進めました。

 Ba_02 のコピー のコピー.jpg

マチュパラ地区の多くの地域では FHが介入する2012年以前は、ほとんどの人が教育を受ける機会がありませんでした。地域の識字率は20%と低く、識字と貯蓄の知識がないために、貧しい人々は小規模融資を行う団体のローンを利用しても、借入金を収入につなげることができず、負債はますます拡大していく状況でした。
 子どもたちの就学率も低く、その理由として両親の教育に対する理解の欠如や家計が厳しいことで子どもが働きに出されていること、また女子は男子よりも価値が劣るという誤った見方によって学校に行かせてもらえないという問題がありました。
 健康に関しては、迷信が根強く「神が自分に望んでいるのは貧しいままでいること」という間違った考えが無気力を引き起こし、貧困を悪化させていました。手洗いやトイレの使用などの衛生面の欠如という課題もありました。
 FHバングラデシュは献身的に地域に仕えながら、3つの柱となる活動を通して、地域がこれらの問題解決に当たることができるように導きました。ハンガーゼロが支援に関わった8年あまりの中で、地域は大きな変化を成し遂げています。包括的地域開発を通して、地域が変革されていったその一部をご紹介いたします。

識字によって女性も生計の担い手に
【生計】
貧困の連鎖を打ち破るために、持続可能な生計向上の活動を推進させた結果、現在マチュパラ地区には36の貯蓄グループが形成されています(女性グループ35、男性グループ 1)。支援終了を前に、 FHが撤退した後の貯蓄グループの管理や運営についても話し合われ、2020年2月に組合が設立、貯蓄グループのメンバーが出資をして土地を購入し管理事務所を設けました。今後はこの組合が運営を行っていくことになります。
貯蓄グループは、これまで学ぶ機会がなかった多くの女性が活動をしています。一つのグループには約20人が所属し、初めにお金の価値と読み書きを教わり、メンバーになれば貯蓄グループ活動で求められる信頼関係について学んだ後、会計、リーダーシップ、母親の役割、法律、健康、教育、裁縫などの職業訓練、家畜の飼育方法、小規模ビジネスの講習など多岐に亘る学びをします。
 識字教育を受けた女性たちは自分の名前が書けるようになると、自尊心が回復され、自分自身の存在意義を改めて認識できるようになります。教育への理解が深まり娘たちを学校に通わせるようになった結果、未成年の結婚や出産の減少にもつながりました。知識の習得が可能性を生み出し、グループから借入れた資金でミシン(写真下)、荷物車、人力車などを購入するメンバーが起こされ、新たなビジネスで女性自身が家族に収入をもたらす存在となりました。

Ba_03 のコピー.jpg

母親から母親へと学んだ知識が広がる
【保険】
保健活動は貯蓄グループ活動と連携して行われ、貯蓄グループに所属する母親たちは、保健に関するさまざまな学びをしながら、バランスのとれた食事作りの実践や衛生習慣の確立、病気や感染症の基本的な応急処置などについても幅広く学んできました。母親たちが学んだことを近隣のメンバーに伝えていく役割を果たしたことで、保健に関する情報伝達が地域に幅広く行われました。FHが第一線を退いた後は、組合が引き継ぎ、この活動を継続させていきます。また FHも必要がある時は相談に応じ、アドバイスを続けていきます。

地域住民も参加して子どもの教育をサポート
【教育】
児童、小学生、中高生のための活動が定期的に行われてきたことを通して子どもたちの全人的成長が育まれてきました。教育は子どもだけでなく、保護者や大人への啓発活動として貯蓄グループ活動や保健活動の中でも幅広く行われてきました。特に2020年に入ってからは、新型コロナウィルスに関する知識や感染予防も重要項目として地域への啓発を行いました。
 子どもたちの教育活動は、地域住民で構成された委員会が引き続き保護者や地域リーダーの協力を得ながら維持しています。

Bangladesh_04 のコピー.jpg

ハンガーゼロは、これまで地域で長年培われてきた経験と知識が次世代に継承されて、マチュパラ地区がさらに発展を遂げていくことを願っています。


2022年1月から
新しくジリム地区で支援を開始
300人の子どもをサポートします! ジリム地区の子どもたちをサポートしてくださるチャイルドサポーターを今年11月から募集します。

2022年1月にバングラデシュ北西部のラージシャヒ管区チャパイナワブガンジ地域内のジリム地区で支援活動を始めます。ジリム地区は、特に子どもの中等教育の退学率が非常に高く、人々の生活は貧しく、女性及び少数民族にとって収入を得る機会がありません。保健や衛生面における欠如と間違った慣習が見られ、家族間の結束が弱く、協力関係が乏しい地区です。FHバングラデシュは 2022年1月からこの地区での支援活動を開始し、ハンガーゼロも共にこの働きを支えていきます。詳しくは 12 月号に掲載します。
Ba新地区2.jpg

支援する

子どもたちを支える方法は2つ
特定の子どもとつながって成長を見守りたい!そんな方は「子どもを支援する」
子どもを取り巻く環境の改善を応援したい!そんな方は「活動を支援する」

子どもを支援する

月々4,000円

子どもを支援について

活動を支援する

月々または自由なタイミングで1,000円から

活動を支援について

支援企業