いつか警察官になりたいという18 歳のカイル・クリスチャン君は前向きで友好的、親しみやすくユーモアのセンスがある青年です。幼い頃父親を亡くし、母親には別の家族がいるために自分を育ててくれた祖父母に対して責任を感じています。フィリピン・ビコール地方のマトノグ地区で祖父母と他の5人の兄弟たちと暮らしています。
■ フィリピン
コロナ禍でも前を向き続けるカイル・クリスチャン君
祖父母の愛にお返しをしたい
彼が今年経験した大きなチャレンジは、コロナによってもたらされた生活の変化でした。祖父母は移動制限のために職を失い、家族を養うために悪戦苦闘していました。
8月に授業が再開されるまで、カイルは仕事をもう1 つ増やすことを決意しました。建設労働者として1 日あたり100 ペソで1 ヵ月間働き、家族の食料と学用品を購入しました。「状況の変化に対応する知恵が与えられ、困難に会っても心が折れることなく柔軟に生き延びる力を与えられました」と言っています。
祖父母はすでに70 代、カイルは自分の教育を支援し、また必要を満たしてくれている祖父母の健康を気遣っています。彼は祖父母から与えられた良いものをお返ししたい、という決意を持っています。「祖父母は僕の力の源です。僕は祖父母と仲が良く、母も時々僕に連絡してくれます。母が僕以外に新しい家族を持っていることを悪くは思っていません。祖父母は僕に、人生で多くの問題があってもいつも感謝し、いつも笑顔でいるように教えてくれました」と語っています。
カイルは12 年生。(高校3年生)単位取得型学習を選択して毎週先生から提供される単元を読んで勉強、日中働き夜勉強を続ける予定です。少しでも祖父母を助けたいからです。
彼はかつてハンガーゼロ主催の絵画コンテストに創造的な作品を出展しました。また学校のレスリング大会の選手として出場、金メダルを獲得しました。彼は2012年からFH フィリピンの支援チャイルドとなり、キャンプやスポーツ大会などのイベントには、友人やFH の支援を受けているメンバーと一緒に参加しています。
FHは僕の成長を助けてくれています
「僕はFH から良い価値観について学び、神様のことをより深く理解することができました。又それは、僕がより心を開いて友好的になるのにも役立っています。以前は自分のことしか考えていませんでしたが、今は祖父母の苦しみがわかり助けたいと思えるようになりました。又何かが必要なときは祖父母にお願いしていたのですが、今はそのために自分が働かなければならないことに気づきました。以前はただ流れに沿って勉強していただけでしたが、今は自分の成績を上げることができるように、真剣に取り組んでいきたいと思っています。学校、友だち、家族、そしてFH は、僕がより良く成長するのを助けてくれています。」
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